
適用例
レジオネラ菌 - 殺菌試験報告書
■レジオネラ菌とは
・ レジオネラ属菌は、自然界の土壌と淡水に生息するグラム陰性の桿菌であり、菌体の一端に1本の鞭毛があり、運動性です
・ 一般に20~50℃で繁殖し、36℃前後で最もよく繁殖します
・ レジオネラ属菌はアメーバなどの原生動物の体内で増殖するため、これらの生物が生息する生物膜(バイオフィルム)の内部にレジオネラ属菌が
保護されています
■参考資料
㈱SRL西日本環境科学センター(検査機関)が実施した試験結果(レジオネラ菌)参照
横浜市保健所 福祉保健センター 「レジオネラ症を防止するために」参照

レジオネラ菌
メカセラ水によるレジオネラ菌殺菌試験(抜粋)
実験材料:レジオネラ・ニューモフィラ1型(以下Ⅼ.p.1と略)を10,000CFU/100㎖になるように調整し、実験材料とした
方法①:Ⅼ.p.1に対する残留塩素濃度の影響
文献によれば、レジオネラ菌は残留塩素濃度0.4ppmで15分以内に死滅すると言われている為、まず、残留塩素濃度がレジオネラ菌にどの程度影響を与えるかを調べた
次亜塩素酸ナトリウム溶液を超純水で希釈し、最終残留塩素濃度が0.05ppm、0.1ppm、0.2ppm、0.4ppmになる様に調整し、それぞれに上記のⅬ.p.1を加えてスターラーで緩やかにに撹拌しながら1時間室温にて放置した。ブランクとして超純水のみにⅬ.p.1を添加したものを同様に放置して対比した。これらをレジオネラ専用倍地WYO‐a寒天培地に塗布し、6日間培養を行ってレジオネラ菌の生菌数を調べた
(菌数: CFU/100 ㎖)
方法②:L.p.1に対するメカセラ水効果
以上の結果により、残留塩素濃度が0.2ppm以下ではレジオネラ菌数に大きな影響はないものと考え、0.2ppm以下の範囲で試験を行う事とした。
但し、実験設備や時間的な制約から、残留塩素濃度は0.1~0.2ppmとし、室温(22~25℃)で実験を行った。
また、メカセラ・ボールは必要量1.3kg/4ℓから計算して、325g/ℓとして使用した。サンプリング時間は0分、15分後、30分後、 1時間後、3時間後、6時間後、24時間後、48時間後とした。残留塩素濃度は、0分、30分後、1時間後にオルトトリジン法にて測定した

実験開始から24時間で
レジオネラ菌数はゼロ
(菌数:CFU/100 ㎖)
■考 察:
以上の結果により、0.1ppm~0.2ppmの残留塩素の存在下でメカセラボールを作用させると、レジオネラ菌数は徐々に減少し、24時間後には 生菌が検出されなくなった