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適用例

​脱臭 - トイレ尿石

メカセラ装置によるトイレ尿石の抑制とアンモニア等の脱臭、滅菌

メカセラ装置は次亜塩素酸ナトリウムなどによる遊離塩素を含んだ水溶液とFe/Mn/Co系の酸化触媒を組み込んだセラミックボールを接触させて得られるメカセラ水で化学反応を利用した脱臭滅菌、酸化テクノロジーです。脱臭装置など既設の循環水配管にメカセラ装置(缶体)を組み込んで使用する事も可能です

メカセラ装置により、以下の異臭物質に対して脱臭効果があります

1)アンモニア            (NH₃)

2)メチルメルカプタン(CH₃-S-H)

3)硫化水素               (H₂S)

4)硫化メチル            (CH₃-S-CH₃)

5)トリメチルアミン   [(CH₃)₃N]

6)二硫化メチル         (CH₃-S-S-CH₃)

7)アセトアルデヒド   (CH₃CHO)

8)スチレン               (CH=CH₂)

9)スカトール            (C₉H₉N)

10) その他

写真_便器.JPG

公衆トイレの不快臭の主成分はスカトール(3メチルインドール)であると言われています。

スカトールの構造式は(図2)で表わされますように

ーNH―の官能基を有する為、弱い塩基性を示し、酸と反応し塩を作ります。以下の(1)式で示した様にメカセラを通過した水道水では塩素分子(Cl₂)が容易に加水分解されて、塩酸と次亜塩素酸を生成します。スカトールはその塩酸と反応し、(2)式で示すように

 Cl₂ + H₂O → HCl + HClO ・・・・ (1)

2C₉H₉N + HCl → 2C₉H₉N・HCl . . . (2)

 

スカトール塩酸塩を生成します。アミンの塩は無臭で水に対して可溶となります。更に次亜塩素酸イオンのもつ殺菌作用で、初期の消毒効果を伴って、公衆トイレ特有の不快臭が無くなります

スカトール構造式.JPG

図2

メカセラ水のトイレ排水への適用は、アンモニアの悪臭除去に着目されます。この一環で尿石も 処理されます。化学反応からの考察では、尿石となる前の状態で処理されるべきと考えられます。 

尿石(にょうせき)には様々な成分が含まれていますが、多くミネラル成分が支配し、 中でも シリカ炭酸カルシウムが大部分です。これらが長い間に設備周辺に付着し、悪臭を放ち、黄褐 色の固形付着物となります。このような状態まで放置すると除去が簡単ではなくなります。その 前に対処(清掃)することが好ましいと考えられます。

[メカセラ水]
メカセラボールは 18 種類の金属を含有し、水中では触媒として作用、次亜塩素酸ナトリウムと水の反応を促進します。この反応式は以下の通りです。

Fe₂O₃/TiO₂(チタンと鉄、メカセラ触媒)
NaCLO+H₂O → HCLO +NaOH → HCL+1/2O₂+NaOH

[メカセラ水の尿石への反応]
上記反応式より、生成する HCL が尿石中のシリカ/炭酸カルシウムに反応し、塩化カルシウム、 希硫酸が生成されます。この状態であれば容易に水に溶けるので、付着することなく排水され、 固形物の生成など防げることになります。尿石とメカセラ水との反応で、可溶性物質が生成され たことになり、水中に排出されることになります。反応式は以下の通りです。

SiO₂ + CaCO₃ + HCL → CaCL₂ + H₂SO₃

なお、上記反応式は反応例として示しているもので、モル数反応までは言及していません。SiO₂ は様々なミネラルを含み、硫黄含有を例に硫酸を生成物例にとっています。塩カルも硫酸も水に 可溶で排水処理されます。メカセラ水がない場合の例として、CaCO₃は水中の H₂O と CO₂と 反応し Ca(HC0₃)2化合物を生成します。これは水溶性ですが、配管内や周辺物質に付着し残留 しスケール化します。メカセラ水使用によりこの反応が阻止されることになります。

[備考]
可溶性にして排出しましたが、反応しない状態で残留するシリカや炭カルがある事も考えられ ます。 そうすると、長い期間内には悪臭やシミとして再び析出する事になりますので、メカセラ水の適用時には適切に注入、対応する事が必要です。アルカリ性の度合いが強くなると尿石の付着は促進されますので、PH 値の管理など適切に行う事が大切です。
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